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「浪花歌行燈」 昭和38年1月
「ああ、来ないでと…もうお逢いすまいと思っていましたのに…」
「どうしてなのだ! 私は法善寺に誓った通り、そなたを迎えに戦火の中を生きぬいて来たのに…」
「でも…でも…それが…それが船場に生まれた女の宿命なのです…」
浪花の夜の哀歓をこの一作に秘めて全篇をつらぬく純愛のロマン…歴史に生きる情熱の二人を巨匠小島剛夕は水に乗せて描く……乞御期待!!
「おぼろ常夜燈」掲載 予告編より |
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「明暗まんじ笛」 昭和38年2月
嫋々、夜陰に哭く妖笛 こめられし宿業の血
吹くは幻の若衆 追うは孤愁の剣
互いの宿命に見果てぬ夢も哀しく消えて散る
無常の世の縮図!
「浪花歌行燈」掲載 予告編より |
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「乱菊くろかみ帖」 昭和38年3月
絢爛の王殿に花と散る悲恋の果て……
秘められたる出生の宿業を知るは ただ青く沈む一剣の乱れ刃紋
巨大な権門の渦に巻かれて
今日も巷に黒かげろうの魔技をふるって血に飢える
虚無の影にひたすらの希いをこめて黒髪乱す乙女は……?
「明暗まんじ笛」掲載 予告編より |
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「緋ざくら駕籠」 昭和38年4月
うそとまことの両花道に 花を散らせし苦しみの
紫濡るるとめかんざしに ただひとすじの命かけ
無情の栄華に夢うばわれて あわれはかなき花の宵
「乱菊くろかみ帖」掲載 予告編より |
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「花咲ける武士道」 昭和38年5月
興亡幾多 戦国動乱の砂塵の中に
漂々死を求める孤影を追って呼ぶ声も空虚し女忍の恋
幾歳転変の中に ひとり静かに
ひたすらの希いを秘めて 哭く乙女
今日も琵琶の湖上に 吹く風も寒し!
「緋ざくら駕篭」掲載 予告編より |
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「角兵衛獅子」 昭和38年6月
打つや太鼓の音さえ哀し 今日も嘆きの角兵衛獅子
流れ流れのみなしご同志 なさけ寄せ合う身の上に
無情の夜風また寒く 別れ別れの幾春秋
いつの日にか逢えなん 変転の世の波にもまれて
互いに行き交う皮肉な運命
あわれ空しき輪廻の人生…
「花咲ける武士道」掲載 予告編より |
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「折鶴影法師」 昭和38年7月
波濤万里の彼方 牢囚の君に捧げん
白魚の指先に 空しき希いこめて 折るは千羽 万羽の鶴……
権門玉殿の奥深く 悲運の面影慕いて幾歳月
今宵も折鶴は悲しみの涙にじみて…
本格時代劇作家の第一人者 長篇大ロマンの開拓者
流麗の名文と絢爛の筆の冴え!
「角兵衛獅子」掲載 予告編より |
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「歸去来峠」 昭和38年8月
互いに信じ合った親友が何ゆえに刃を交えるのか!?
帰るべき故郷を賭けて宿命の峠に血風は吹く!
陶淵明の帰去来辞に託す哀切の武士道秘話
空前のスケールの下に展開する漫画界初の新時代劇名作シリーズ
小島剛夕名作劇場遂に登場!!
「折鶴影法師」掲載 予告編より |
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「修羅無常」 昭和38年8月
陰惨の権力争奪は帰去来峠に醒風を呼ぶ!
見よ、心ならずも武士の信義に悖る悲しき人間像!!
修羅八荒の巷に血涙もて綴る無常の調べ……
「帰去来峠」掲載 予告編より |
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「若衆笛」 昭和38年9月
狂い咲く万朶の花散る陰 今宵またむせび泣く笛の音も
岸噛む激流にむごくも消されて、呼ぶ声も空し…
心は一つに結べど、ああ…
へだてる運命の川に散るは
若く哀しみの花が……
「修羅無常」掲載 予告編より |
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「万華地獄」 昭和38年10月
世は正に動乱の秋! 権謀と呪いの業火は神州に渦巻くか!
咲き狂う万華に戦慄の呪詛をこめる妖魔の女をめぐって血は嵐を呼ぶ!
「帰去来峠」「修羅無常」の両雄篇をひっさげて名作大衆小説の醍醐味を満喫せしめ、新解釈の創作能力を存分に発揮した著者の意欲溢るる新大作!! 乞必読!!
「若衆笛」掲載 予告編より(「修羅無常」にも同じ予告編掲載) |
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「虚無僧月夜」 昭和38年12月
権謀渦巻き呪詛調伏の嵐は猛る!!
殺戮・斬風の血醒ぐさき京洛の宵
時代の奔流に残され 奇しき宿命の身を
虚無・憂愁の律呂にのせて、ひとり夕月の夜道を往く
梵論字の心ぞ哀れなる………
「万華地獄」掲載 予告編より |