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20 明暗まんじ笛


(解題)
つばめ出版発行。 本編158ページ。 昭和38(1963)年2月頃に出版された。 『書籍雑誌卸月報』では1月の出版予定になっている。 デビュー作『かげろう殺法』や『雨のおらんだ坂』と同じ流れを汲む作品。 登場人物や時代背景の設定において、前記二作品と類似する点が多く、新味に乏しい。 キリシタンと因縁浅からぬ出生の秘密を持つ天知千四郎が主人公。 記念すべき第20作目ということで、大幅に増ページされた。 第25巻『折鶴影法師』まで増ページは続く。

(あらすじ)
島原の乱の鎮圧から二年が経った。 「まぼろし若衆」と呼ばれる謎の剣士によって旗本が惨殺される事件が頻繁に起こった。 暗い出生の秘密を持つ天知千四郎の親友若木十内も「まぼろし若衆」の刃に斃れる。 千四郎は、事件の真相を探るうちに、背後にキリシタンの残党の影を見付け、やがて、自らの出生の秘密を知ることになる。


(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「明暗まんじ笛」参照