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柳生忍群 第三巻
(解題) 三洋社発行。 本編160ページ。 昭和36(1961)年3月9日に出版された。 本文扉に副題として「影の抄篇」と記されている。 第2巻に引き続き小島剛夕が快調に絵筆を走らせ、読む者を魅了。 柳生十兵衛と宮本伊織の決闘、かげろうと柳生忍群の対決、真田幸村とその配下の忍者の暗躍、可憐なヒロイン美保やユーモラスな沢庵和尚の登場など、第2巻以上に見所が多く、飽きさせない。 息も吐かせぬ面白さで次巻が早く読みたくなる。 丁寧に描き込まれた絵は第2巻同様に完成度が高い。
(あらすじ) かげろうの介入によって決着を果たせなかった柳生十兵衛と宮本伊織は、夜の因果坂に雌雄を決する場所を求める。 決戦の地へ向かう伊織と入れ違いに細川家江戸屋敷を訪れたのは、伊織を慕う美保であった。 暴漢に襲われそうになった美保を救ったかげろうは、彼女の可憐さに心を奪われ、生まれて初めて人並みの感情を抱く。 そこへ謎の忍者とその主の老人が現れる。 かげろうを住まいに招いたその老人こそ、大阪夏の陣において豊臣家と滅亡の運命を共にしたはずの真田幸村その人であった。
徳川家への復讐を企む幸村は、かげろうを仲間に誘うが、純粋に剣を志す者を野望の道具にする幸村のやり方を快く思わぬかげろうは、その誘いを断る。 その頃、十兵衛と伊織の決闘はクライマックスを迎えていた。 お互い死力と秘技を尽して刃を交えるが、ついに決着は付かず痛み分けに終わる。 そこへ駆け付けるかげろう。 二人の決闘を見守っていた服部半蔵は、柳生配下の忍者達を使って、かげろうを討ち取ろうとするが…。 |
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