クリックすると大きい画像が見られます

13 お七狂乱


(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年6月頃に出版された。 恋する気持ちが募り過ぎて放火事件を起こしてしまった八百屋お七の有名なお話を題材にした一作。 火あぶりの刑に処されたという事実を大胆に改変してハッピーエンドとしたところに、純情一途なお七への作者小島剛夕の哀れみが感じ取られる。

(あらすじ)
お七と吉三郎の出会いは、喧嘩だった。 吉三郎が亡父の仇討を断念し寺小姓となって去る時も、お七は胸の内にある淡い恋心を理解できぬまま、意地の張り合いから吉三郎と喧嘩別れをしてしまう。 月日が経つに連れて、その想いが恋であることをお七は知るようになる。 そして「振袖火事」と呼ばれる明暦の大火の日、避難所の寺でお七は吉三郎と再会する。


(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「お七狂乱」参照