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12 絵島生島


(解題)
つばめ出版発行。 本編126ページ。 昭和37(1962)年5月頃に出版された。 江戸時代を代表する大スキャンダル「江島生島事件」を読者の要望に応えて漫画化。 歌舞伎役者の意地と幕府内の権力争いに翻弄された愛を哀愁たっぷりに描く。 長谷川時雨の戯曲「江島生島」や船橋聖一の小説「絵島生島」から多大な影響を受けている一編。 なお、「絵島」の名前は、本来は「江島」が正しいらしい。

(あらすじ)
若手の歌舞伎役者・生島新五郎と江戸城大奥の奥女中・絵島は、実は幼馴染だった。 絵島がまだお初と名乗っていた年端も行かぬ頃から二人は相思相愛の間柄であったが、大奥の権力抗争が二人の将来に暗い影を落とす。 新五郎の兄吉五郎は、権力者の茶屋遊びのお相手が過ぎて無礼討ちとなる。 また、新五郎は奥女中・宮路からの誘いを断ったために嫌がらせを受け、お初は宮路の推挙により大奥へ奉公に出されることになってしまう。


(補足/by風かをる)
カテゴリ『長篇大ロマン』、「絵島生島」参照